
年に会津若松文化振興財団が設立されました。私どもプロパーのほかに5人の派遣職員が来ております。仕事の内容は、会館の管理運営と自主事業の展開、あとは会津若松市の全戸配布で情報紙を3ヵ月に1回出しておりまして、そういう文化情報提供事業、あと基金から来る文化振興基金で助成事業もやっております。自主事業に関しましては、会津若松ではプロモーターが手打ちではやらないとか、やれないというようなものをやるという方針でスタートしました。前も言いましたが、古い市民会館はかなり評判が悪かったので、コンサートとか演歌とか全然行われていなかったんです。新しい市民会館ができたということで演歌関係がいっぱい入ってきまして、とりあえずはにぎやかなスタートは切ることができました。 ところが、開館してからこのスライディングウオールが使えないことが判明しました。何回も何回もテストをしましたが、音響上悪いということで、うちの方が悪いと幾ら言っても、市の建築関係はできてしまったものを悪いとは言いませんので、改修の話し合いは全然進まず、当初は1階だけ使用するという感じで考えていた催しが多いんですが、しょうがないのでそのまま上もあけっ放しということでやりました。普通にピアノリサイタルですとか文楽ですとか、バラエティーショーみたいな形でやったんですが、招待券というのは最初のうちは余り有効な使い方がわからなかったので、そんなにばらまけないということで、そのまま実施したら2階席はがらがらのままという状態で、事業はスタートしました。 それで1年目の事業はなんとか乗り切るあれだったんですけれども、2年目の企画をするに当たりまして、どうしてもやっぱり2階まで席を埋めたいという考え方になってきました。ある意味、具体例を言いますとベンチャーズのような、会津ファンが多そうな人たちをターゲットにした事業を組むようになりまして、相変わらず演歌が多かったので、高齢者向けのホールという意味で、文化施設じゃなく福祉施設じゃないかって陰口をたたかれたこともありました。 そういうふうにやっていまして、若者向けを企画しなければという意見も多くなり、いろいろな場所でリサーチしても、若者向けというのはその人が若かったころに聞いていたものとか、そういうレベルでしか受け取っていない感じで、多岐多彩の意見で、聞く人によってそれぞれ違う結論でしかない状態でした。その中でも、実際高校生向けに絞ってやろうと思いましても、その場合興行的なリスクがかなり大きいということと、あとはこちらで希望するものは、昨日お話にありましたけれども、なかなか呼べないのが多いです。
前ページ 目次へ 次ページ
|

|